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レトロな雰囲気満載なニキシー菅時計

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ニキシー管は、1954年代にニュージャージー州プレインフィールドにある小さなチューブメーカーだったハイデューブラザーズ研究所が開発しました。その技術は全世界に波及し、多くの電子メーカーが製造を始めた結果、様々な種類のニキシー菅が製造される事となりました。

初期のコンピューターや計算機、およびテスト機器等で広く使用され、1960年代後半には、当時生産量を伸ばしていた電卓の表示用に多用されて生産量は最高に達しましたが、1970年代までにニキシー管の大部分は、発光ダイオードや液晶ディスプレイに置き換えられてその役目は終わる事となりました。

ニキシー管には白熱球のように燃え尽きるフィラメントがないため、コンデションの良いニキシー管は非常に長寿命で、連続使用でも20年以上は使用できるそうです。そんなニキシー管の唯一の欠点は、それぞれのカソードに電力を供給するために大量の電圧を必要とすることでした。

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上の写真 (ZM1210) を見て分かるように、ワイヤーを曲げて作られた0から9までの数字を表す10個の陰極が、密封されたガラス管の内側に積み重ねて配置されているのがニキシー菅の特徴になります。ニキシー管は、発光ダイオードや液晶ディスプレイで表示される数字とは少し異なり、独特で暖か味のあるオレンジ色の数字を表示します。

真空管と同じような形状を持つチューブが適切に配線され、プログラムによってきちんと制御されている場合、数字は時間を示したり、カウントを数えたりとさまざまな洗練された処理を実行する事ができました。

定義上、「陰極線ディスプレイ」とも呼ばれるニキシー管は、グロー放電を使用して数字やその他の形式の情報を表示するための電気的な概念 (デバイス)です。チューブ管は通常、低圧のガス、主にネオンと少量のアルゴンまたは水銀で満たされており、封入したガスが逃げるのを防ぐため密閉されています。

白熱灯とは異なり、曲がった金属線はフィラメントではありません。通常の白熱灯では、コイル状のフィラメントが熱によって白色または昼光色に光ります。しかし、ニキシー管では、陰極は冷たいままであり、陰極から少し離れたところでグローが発生すも事により発光します。この概念は、「冷陰極グロー放電」として知られています。ニキシー管から生成されるグローのほとんどは、ネオン管のようにガスイオン、原子、および電子間の衝突の結果として発光します。

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このИН-19А(IN-19A)ニキシー管には、%や°Cなどの記号が表示されます。ちなみにИH-14(IN-14)という型番のニキシー菅は、数字の5だけ逆さまに表示されます。

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上の画像は、日立製の型番:CD-79になります。さすが日本製で洗練されたニキシー菅ですね。日本では、コンデションの良いビンテージストックは数も少なく価格が高騰している為、電子コレクターにとっても入手するのは困難となっています。ebayでは、旧ソビエト製のニキシー菅を購入する事ができます。

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